2015年10月9日金曜日

おめでとうございます!

Dさん(41歳)
 
 Dさんは、フルでお仕事をしながら、不妊治療に取り組んでいました。今まで人工授精2回、体外受精2回行っても妊娠に至らず、当院にいらっしゃいました。
 
 Dさんは冷えがかなり強く、免疫力も低めでした。不妊クリニックとの併用で、当院に週1回通っていただき、6回の治療で、体外受精でご妊娠されました!おめでとうございます!
 
 6回という比較的少ない回数でしたが、体が温まり子宝に恵まれやすい体質へと変わったのだと思います。お仕事をしながら不妊クリニックに通院するのは、体力的・精神的にも大変な事ですが、お体を温めることで、気持ちも楽になることもあります。ぜひお体を温めて下さいね。

2015年10月8日木曜日

生理周期について②

間が空いてしまいましたが、生理周期のお話の続きです。
 

生理がきちんと来るためには、ホルモンの作用が大切です。 
①脳の視床下部 ②下垂体 ③卵巣 ④子宮(内膜)
上記の器官が正常に働き、それぞれの器官からホルモンが正常に分泌されて、月経がおきます。


ここで、続発性無月経(月経が3ヶ月以上停止)の原因について、もう一度見てみましょう。

・視床下部性 
 視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が放出されます。
視床下部に異常があるとホルモンが分泌されにくくなります。原因は、
ストレス、ダイエットなどの急激な体重減少、摂食障害などによると言われています。 このような場合でも、排卵があれば妊娠することもあり、必ずしも病院での治療が必要ではありませんが、排卵の回数は少ないので、妊娠のチャンスも減ることになります。

・下垂体性 
 下垂体からは、性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)と呼ばれる、卵胞刺激ホルモン(FSH)黄体化ホルモン(LH)が分泌されます。これは、視床下部の性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の刺激によって分泌されます。ですから、視床下部の働きが悪いと、それにともなって下垂体の働きも低下します。

また、下垂体腫瘍がある場合など、下垂体の働きが低下している場合もホルモンが分泌されにくくなります。

・卵巣の機能異常 
  発育中の卵胞からは卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌されます。
それによって子宮では子宮内膜が増殖し、子宮頚管腺から頚管粘液(おりもの)が分泌されます。
卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が少ない時や排卵が無い場合は、子宮内膜の増殖が十分ではないので、月経血が少なくなります。多囊胞性卵巣症候群(PCOS)は、排卵がないことが多く、無月経になることがあります。

・多囊胞性卵巣症候群(PCOS)  
 多嚢胞性卵巣症候群とは、発育が数ミリの段階で止まってしまった小さな卵胞が排卵できずにたくさん残って存在している為に、卵巣が腫れたり、月経異常をおこしやすくなります原因は下垂体からの性腺刺激ホルモンの分泌が正常でないことで、卵胞の発育が止まってしまうので、排卵がみられなくなります。


・高プロラクチン血症   
  プロラクチンとは、乳汁(母乳)を分泌するホルモンです。プロラクチンが下垂体から過剰に分泌されると、身体が授乳期と同じ状態(妊娠した状態)になるので、排卵が遅れたり、黄体機能不全となり、重症化すると卵胞の発育や排卵がおこらなくなり、無月経になります。原因は、下垂体の腫瘍、甲状腺機能の低下、ストレス、精神安定剤の服用などがあります。   

・子宮内膜の炎症や外傷によって子宮内膜の機能の欠損、子宮内腔の癒着  
  子宮内膜が外傷(人工妊娠中絶や流産手術など)により、子宮内腔の癒着がおこったり、子宮内膜がなくなったりする場合、月経量が減ったり、無月経になることがあります。

参考文献 「あなたの不妊治療」 田辺清男 著 自由企画・出版